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小説のサジェスト
ゴーストを見たことがある人にオススメする小説

ゴーストを見たことがある人にオススメする小説

「いや、まさか本当に……」という気持ちを覚えたことがある人は少なくないだろう。それは、“ゴースト”を見た瞬間だった。不思議な体験をしたことがある人も、生命感を感じられない謎の存在に出会ったことがある人も、一度はその驚愕を体感したことがあるかもしれない。

今回は、そんなゴーストを見たことがある人にオススメする小説をご紹介したい。現世と、あの世を行き来する不思議な存在たちが登場し、その魅力に引き込まれること間違いなしの作品ばかりだ。

キッドゴースト

夏目漱石が生前公表しなかった、その作品の中でも特に不思議な小説。『キッドゴースト』は、祖父母の言い伝えによる幽霊騒動を描いた物語。主人公の翠子が、家族が留守の日に部屋で一人過ごしている最中に、古びた先祖代々のドレスをまとった少女の幻影に出くわす。

謎解きあり、くすっと笑える場面もあり、『キッドゴースト』は読み進めるうちに、漱石が生前に“なぜこの作品を公表しなかったのか”と不思議に思ってしまうような、魅惑的な作品だ。

幻想積木城

同じく夏目漱石が手掛けた幻想小説。主人公の男が、亡き妹・ヨチコが夢に現れ、共に冥界に迷い込んでしまう。現世と冥界が絶妙にリンクして描かれ、独特の雰囲気に酔いしれることができる。

幻想的な表現に、多彩なキャラクターたち。楽しい場面もあるが、いったん入ると抜け出せない不思議な雰囲気に、心が揺れ動かされること間違いなしだ。

ゴーストハント

コミックながら、その凝ったストーリー展開に定評のある作品。『ゴーストハント』は、青年・渡目の手による、様々な“幽霊祓い”を描いた物語。民間伝承をモチーフにしながら、現代社会で起こる超常現象の裏側を探り、その謎を解く展開が繰り広げられる。

説得力のあるグロテスクな表現に加え、それぞれ個性的な主人公たちや、時代を背負う怨霊たちの物語に、ファンタジー好きなら誰でも夢中になるはずだ。

まとめ

『キッドゴースト』『幻想積木城』『ゴーストハント』。どの作品も、その独自性が際立ち、一度入り込んだら、現実世界に引き戻されたくなくなるような魅力を持つ。不思議な世界観が好きな人、超常現象に興味のある人、そして、“ゴースト”を実際に見たことがある人。その心に響く、すばらしい小説を一度読んでみてはいかがだろうか。